| ▼形勢判断の仕方 ここでは基本的な形勢判断の仕方について解説します。 形勢判断の仕方がわからないと、いくら先の局面を予想していっても、 その予想した局面が果たして自分にとって良い局面なのか、そうでないのかを理解することができません。 したがって、形勢判断の仕方を身に付けることによって、 初めて手を読むということができるようになるのです。 ですから、形勢判断の仕方を知らないことには将棋が強くなれないのは言うまでもありません。 しかし、形勢判断というのはプロでも難しいものであり、一朝一夕でできるようになるものではないので、 ここでは基本的な形勢判断の仕方だけ覚えて、あとは実戦経験を積んでいきましょう。 ポイントは4つあって、 @駒の損得(相手より駒を得しているか) A駒の働き(相手の駒よりよく働いているか) B玉型の差(相手の玉より固いか、あるいは広いか) C手番(どちらが局面をリードしていけるのか) の4つの項目を総合して形勢を判断します。 それでは、この4つのポイントを具体的にみていきましょう。 ■駒の損得 駒の損得が形勢にかかわることは、だれでも直感的にわかることだと思います。 これは、相手より駒を得していれば形勢はよいだろうという考え方です。 例えば、飛車と桂馬の交換ならば、飛車を取ったほうが得をしていると思うでしょう。 でも、それがどの程度の得になって、どのように形勢に影響を及ぼすのかはいまいちよくわかりませんよね。 そこで、駒に点数をつけて、それを基準にして駒の損得について考えてみます。 よく言われる駒の点数のつけ方は、次のようになっています。 飛車10点>角9点>金7点>銀6点>桂馬4点>香車3点>歩1点 この駒の点数は、駒の働きからつけたもので、だいたいこの点数のつけ方で納得できるのではないでしょうか? ですから、飛車と桂馬の交換では6点の損だし、飛車と金の交換は3点の損だから、 桂馬と交換するぐらいなら金と交換したほうがいいんだな、とわかります。 しかし、この点数は、もちろん参考程度のものであって、 厳密にあの点数が正しいというわけではありません。 しかも、桂馬と飛車を交換させたから必ず得をしているか、というと、そうではない場合もあります。 たとえば、「持ち駒が飛車じゃなくて桂馬だったら相手玉を詰ますことができるのに・・・」 という状況では、明らかに飛車よりも桂馬のほうが価値が高くなっています。 このことからわかるとおり、 序盤や中盤では自陣を守り、敵陣を破るために働きが大きい駒が重要な駒なのですが、 終盤では、相手玉を詰ますために必要な機能を持った駒が一番重要な駒になるのです。 ですから、将棋の序盤と中盤では駒につけた点数で駒の損得の見当をつけて 形勢判断に役立てることができるのですが、 終盤においては駒の損得で形勢をはかることはあまりできません。 ■駒の働き 自分の駒が相手の駒よりもたくさん働いているのか、についても形勢に影響があります。 しかし、駒の働きと一口にいってもいろいろあるので、 どうなっていればよいのかは実際の局面を何回も分析して感覚を養っていくしかないのですが、 要するに、全ての駒が何かの役目を果たしていればよく、 攻めにも守りにも参加していない遊び駒がなければ、駒はよく働いているといえます。 駒の働きについては、序盤から終盤まで、 全ての局面で形勢を左右する重要な形勢判断の材料となりますので、 定跡の勉強なり、実戦を積むなりして、駒の働きの感覚を養っていく必要があります。 ■玉型の差 玉型というのは、要するに玉の囲いのことです。 玉の囲いによって玉の安全度が決まるのですから、玉型が形勢に及ぼす影響は大きいといえます。 相手の玉と自分の玉を比べた場合に、どちらが堅いか(守備力が大きいか)、 あるいはどちらが広いか(逃げやすいか)を判断します。 例えば、自分は穴熊に囲っているけど、相手は片美濃囲いだ、という場合には自分の囲いのほうが堅いので、 玉型に関しては自分のほうが有利だと判断できます。 駒の働きと同様、玉型についても、局面によって何が重要なのかは変わってくるので、 玉の形の差がどのように勝敗につながるのかについては、実戦で経験を積みましょう。 ■手番 手番というのは、ここでは手を指す順番のことではなく、 攻めているのはどちらか、という意味で使っています。 つまり、攻めているほうが一般的には有利なので、手番を握っているほうが形勢はいいと判断します。 終盤では先に相手玉を詰ましたほうの価値なのですから、特に手番の価値は重くなります。 形勢を判断するにあたっては、以上の4つのポイントを組み合わせて使うのですが、 この4つのポイントの重要度が局面によって変わるので、形勢判断は難しくなってます。 今まで話したとおり、序盤では駒の損得が重視されますが、 終盤では玉型の差や、手番をどちらが握っているのか、ということのほうがはるかに気になることなのです。 ですから、とりあえずは形勢判断の仕方には4つのポイントがあるのだということを覚えておいて、 あとは実戦の中で形勢判断の感覚を養っていってください。 [→Back] |
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